ワザとらしいと言われてしまいました…

初めまして。ゆう先生に相談したくて、メールを送らせていただきました。
えっと、相談というのは、私のほめ方が度を過ぎてるらしいんです…。

私は「すごい！すごい～！！」みたいなことをよく連発してしまうのですが、友達に、「なんだかすごくワザとらしいよ」と言われてしまい、すごくショックで、どこまでが言って良いことで、どこからがワザとらしいのかが分からなくなってしまいました…。

私はおおげざにしているつもりも、嘘をついているつもりもありません。でも、それで他の人を嫌な気分にさせてしまうのは申しわけがなくて、すごく悩みます。

私は友達からすごい分かりやすい人だと言われますが、そこから直さないといけないのでしょうか？私は春から大学に通うのですが、そこでも変なことをして他の人に嫌なことをしてしまわないか不安です…。

ゆう先生の話は本とか読んでいても、すごく分かりやすくて大好きです！ゆう先生の言葉でいつも元気づけられています(＞_＜) これからもずっとずっと応援していますので、頑張ってください♪

【17歳　高校生】

わー！　ありがとうございます！
すごく嬉しいです～！

…と、どうでしょう。今の言い方はわざとらしいでしょうか。
これなら、ごく自然に受け入れられますね。（いえ、すごく嬉しいのは本当です。ありがとうございます！）

ではちょっと言い方を変えてみましょう。

わひゃー！　ありがとうございますですよー！
すごくすごくすごくすごく嬉しいです～！

なんか、「すごさが大安売り」という感じですね。
確かに嬉しさは伝わるのですが、たとえば「すごく」を４回使ったからといって、言われた方は「すごく」が１回の４倍嬉しい、という風にはなりません。
どこかで「慣れ」ができてしまうのです。

実際に「すごく」や「すごい」という言葉は、とても便利です。
なんて表現していいか分からない場合、これを使うだけでとにかく「賞賛している」イメージを出すことができます。

でも、それは料理でたとえるなら「化学調味料」。
確かにひとつで強い味わいを出しますが、あまりに使いすぎると、逆にのっぺりとした味になり、料理全体を殺してしまいます。

実際にあなたのメールにも、「すごい」が７回も出てきています。
もしかして普段の生活でも、かなり使ってしまっているのでは…と思ってしまいます。
これが周りの人に、「わざとらしい」と言われる原因なのかもしれません。「たまに」ならいいのですが、毎回では「あー、そのいつものリアクション？」と思う人もいるはず。

「なん●だろう」や「佐●県」や「●ッツ」と同じように、多少飽きてくる人もいる可能性も大です。

ですので大切なのは、言い方をちょっと変えてみること。

『特に』楽しい！
『めっちゃ』かわいい！
『びっくりするくらい』面白かった！

バリエーションを増やせば、使い回しても気づかれにくくなります。
またはそれこそ、今以上に「自然な笑顔」を心がけて、「言葉」という調味料に頼らない、素材としての味わいを出すことも重要です。覚えておいてくださいね。

あなたが、「舌の上で春風がフラメンコをしゃっきりポンと踊りながら飛び跳ねるほど美味しい！」というほど複雑な味わいを出せる人になることを、心より願っております。