自分の考えをうまく言葉にできません。

私の悩みは、自分の考えをキチンと言葉にする事が出来ない事です。

頭の中で考えている事は、全て曖昧なものであり、感覚的で言葉として成り立っていません。

いざ自分の意見を言おうとすると、言いたい事と言っている事が一致していなかったり、相手に言いたい事が少しも伝わらなかったり、話している途中で自分が何を言っているのか分からなくなったり…そんな事がしょちゅうです。

最後には自分が一体何を考えているのかすらも分からなくなります。

相手からも「○○さんは訳分かんないから」とうざがられ、そのうち話すら聞いてもらえなくなります。

スムーズに相手に自分の気持ちを分かりやすく伝えるには、とっさに言いたい言葉を出すには、一体どうすればいいのでしょうか。

【21歳　学生】

はい。ご相談、ありがとうございました。

あなたは、

「最後には自分が一体何を考えているのかすらも分からなくなります。相手からも「○○さんは訳分かんないから」とうざがられ、そのうち話しすら聞いて貰えなくなります。」

と書いていますが、このご相談のメール文面を見る限り、簡潔かつ分かりやすく、非常に良くまとまっていると思います。

ですので、気持ちを言葉にする能力は、決して低くはないと考えられます。
すなわち、時間さえかければ、普通の人以上に、うまくまとめることができる人ということ。

そんなあなたに提案する方法は、とにかく「メールにすること」。

恋人や友達、そして仕事の関係の相手。
メールができる間柄なら、とにかく文にまとめてしまってください。
それなら、おそらく相手はうまく理解してくれるはずです。

また、もしどうしてもその場で話さなければいけないなら、「結論を最初に言ってしまうこと」。

実際に人が話を聞いていて、もっともイライラするのは、「結論が何か分からないとき」です。

たとえば想像してください。
４コママンガを読んでいたはずなのに、そのマンガが５コマも６コマも、さらにはもっと多くずっと続いて、いつまでもオチが来なかったら、すごくイライラしませんか？
小説でも同じで、どこまで行っても見せ場がまったくない話は、読み続けようと思えないはずです。

もちろん話のうまい人なら、その場ですぐに「起承転結」をまとめることができますが、普通の人には簡単にできません。

よってとにかく自分の中で気持ちをまとめて、その「オチ」だけでも、最初に提示してしまうこと。
実際に４コママンガのオチだけ先に見たとしても、「どんな展開でこのオチに来たんだろう…」と気になって、１コマ目から見ようとしませんか？
話も、それと同じです。

うまく起承転結ができなくても、とにかく「オチ」「結論」だけ、最初に告げることで、相手の興味を強く引くことができるのです。

よって会話を始める前に、最低限、「何が言いたいのか」ということを先に言うこと。

「ごめんね。私はそれ、あまり良くないと思う。だってね…」
「すごくいいんじゃないかな。たとえば…」

このように、最低限「いいと思っているか、悪いと思っているか」だけでも口にしてください。

もちろん「いいも悪いもあるのが人間」みたいな気持ちもあるかもしれませんが、それは分厚い哲学書などではじめて可能な話で、普段の会話で伝えきれるものではありません。
とにかく多少はしょってもいいので、結論をシンプルにプラスかマイナスかで考えることが大切です。

それすらもあいまいなら、

「ごめん。なんか、自分でもあいまいな気持ちなんだ。だって…」

というように、「あいまい」と伝えることです。

すなわちまとめるなら、
「まずはメールで」。
「どうしても会話で言わなければいけないなら、最初に結論を言うこと」。

どうか、覚えておいてくださいね。

そういえば「オチ」で思い出しましたが、こんな話を聞いたことがあります。
ある人が図書館で推理小説を借りてきました。
すると、その中の登場人物に、なぜか一人だけ○で囲われている人がいたんだそうです。

………。

それが犯人だったとか。

これは泣けます。地味に最悪です。

この流れで結論づけるのは微妙に違う気がしますが、普段の会話では「オチ」を心がけつつ、あなたが少しでも気持ちが楽になる生活を送れることを、心より願っております。

ゆうきゆう（精神科医・心理学者・作家・Ｍ）

特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。アドレスはこちらhttp://sinri.net/

ニンテンドーＤＳから「心理研究家ゆうきゆう監修　マイニチココロビクス　ＤＳセラピー」も発売中。

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