楽しく禁煙したいんです。
禁煙をしようと思っています。
この前は3日目に突入して誘惑に負けました。
断煙してもそれほど苦ではないのですが、一人で何もすることがないと、寂しくて吸ってしまいます。
禁煙中も楽しく出来るようなテクニックはないですか?
【25歳 会社員】
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ご相談ありがとうございました。
今回はほんの少し長いです。ごめんなさい。さて、トムソーヤーの冒険などでおなじみのアメリカの作家、マークトゥエインは、こんな言葉を残しました。
「禁煙ほど簡単なものはないよ。私は現に何十回も禁煙しているからね」
うん。なるほど、という感じですね。
このように禁煙というものは、とてもとてもむずかしいもの。ではそんなとき、心のプロは、どんな風にしているのでしょうか?
実際にある本で、「ある心理学者が禁煙をするときの方法」というものを読んだことがあります。
タバコの害というものは、誰もが知っているもの。
しかし当然ですが、タバコを吸ったときの快感もあります。すなわち
「タバコの害」と「タバコの快感」。
この矛盾した2つを感じたとき、人はその矛盾を解消するために、どちらかの考えを変えます。しかしタバコの快感はあまりに強いため、変えるのは逆の方。
すなわち
「タバコの害なんて、大したことがないよ」
と思うわけです。
そのために、ついついタバコを吸い続けてしまうわけですね。
これを心理学では、認知的不協和理論といいます。よってその心理学者さんはそれを逆利用。
とにかく「タバコの害」の方を、ひたすら強いものだと考え続けたそうです。
すると今度はそちらが変えられないため、
「タバコの快感なんて、そんなに強くないんだ」
というように、もう一方の気持ちが変わってきたとか。そのために彼は禁煙に成功したそうです。
まぁ、これをやって、万が一禁煙に失敗してしまうと、「あぁっ! タバコの害はすんごいものなんだ! その上吸っちゃってる!」というように、精神・肉体ともにストレスになりそうではあるのですけど。
とはいえ、この方法、参考にはなるかもしれません。ちなみに僕自身はタバコは吸いません。
色々なメディアで「禁煙に苦しむ人」というものを見たときに、
「だったらはじめから吸わなければ、禁煙で苦しむこともない! よし、そうしよう!」
と、タバコには手を触れなかったからですね。
「禁煙」という苦しみがイヤだから、手を出さなかったという。とにかく苦痛や大変なことから逃れようとする、積極的に消極的な姿勢を、昔から貫いていたわけですね。
さてそんな禁煙の苦しみをまったく知らない僕ですが、たとえばコーヒーやお菓子など、スナック的なものはよく食べてしまいます。
これは、たとえば夜勤中などに、つい口にしてしまうことが多いのです。夜勤中はそんなに運動量はないのに、なぜこんなに食べたくなるんだろう。
これを自分自身で分析してみました。夜勤といえば、もちろん一人。
その「さびしさ」から、「口」に何かを入れることによって、そのさびしさを紛らわせているのではないかと。
フロイト的にいうと「口唇欲求」。
それこそ赤ちゃんがお母さんの胸に吸い付くのと同じ欲求です。「誰とも接しない」というのは、それだけでストレスになるもの。
それを紛らわせるために、つい口に入れてしまうわけです。実際にタバコも、心理学的にはその口唇欲求の象徴と言われています。
ですので僕にとっては、喫煙コーナーなんて、妄想パラダイス。ある意味「授乳コーナー」と同じです。
たくさんの男性・女性がそこに入ると、すごくたくさんの○○が。
そしてみんな、安心しながら、それを吸っている風景です。一瞬僕も入りたくなった。すなわち話が長くなりましたが、禁煙のためには、「誰かと接したり、気持ちを盛り上げること」。
「吸っちゃダメ」と思うほど、気持ちは高まるもの。
それよりは「○○したら吸っていい」と思う方がベターです。よって「その前の義務」を課すことです。
たとえば「誰かと20分電話したら、吸っていい」。
もしくは「好きな歌を鼻歌で、フルコーラスで歌えたら吸っていい」
というように決めておくことです。そうすれば、少なくともタバコの前に、そういう行動をしようと思えるはず。
そしてそれをやっていれば、少しずつさびしさは紛れてくるはずですし、気持ちも高まってくるはず。
すると不思議に、タバコを吸いたい気持ちも減るはずです。もちろんその行動の後も吸いたければ、吸っても構いません。
しかし間にそういう労力がある分、全体的に吸う本数は確実に減っているはずです。実際に僕自身、これによって口にするコーヒー・スナックをほぼ断ちました。
「ほぼ」なのが弱いですけど。とはいえ僕は、「意志が弱いコンテスト」があったら確実に世界1位を取れるほどの意志の弱さ。
ですので、あなたならさらに大丈夫なはずです。あなたが禁煙できることを、心より願っております。
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- ゆうきゆう(精神科医・心理学者・作家・M)
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特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。 趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。 夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。 アドレスはこちらhttp://sinri.net/
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