50代の彼を、「おじさん」と認めてもいいの?
いつもこのコーナーを読んで勉強になるなと感心さえていただいております。
ゆうき先生のギャグセンスもお気に入りです。
早速ですが、私には50代の好きな人がいます。
デートしたりいい関係になりつつあると思うのですが、彼はよく自分を「おじさん」「年配」「初老」などと口にします。
その度に、否定すればいいのか、認めればいいのか対応に困っています。
私はなんとこたえたらいいのでしょうか?
アドバイスしていただけると嬉しいです。
【30歳 OL】
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こんばんは。ゆうきゆうです。
ご相談ありがとうございました。「相手は自分のことを『おじさん』と呼ぶ。否定すればいいのか、認めればいいのか、対応に困る」
では、ちょっと「認めた場合」をシミュレーションしてみましょう。
■パターンその1
その方「私は、おじさんだから…」
あなた「そうですね。おじさんですよね」
その方「………」
■パターンその2
その方「私はもう初老だよ」
あなた「初老どころか、完全に老いてない?」
その方「………」
■パターンその3
その方「私も年配になったなぁ」
あなた「あーうん、年配年配。すんごい年配」
その方「………」いかがでしょうか。
いずれの場合も、かなり険悪な雰囲気になることが想像されませんでしょうか。最後になるにつれ、イメージの中のあなたが適当になっている気がしますが、まぁ、そのヘンはスルーしていただければ幸いです。
実際に自分のことをあえて悪く言う人は、実は「否定して欲しい」ものです。
ごく一部のMな人をのぞいて、ほとんどの人間が、自分を受け入れてもらいたい、賞賛してもらいたい、と思っているものです。しかし、そういう人は、普通に生きていて、それほど賞賛を受けることはありません。
だからこそ、あえて自分を悪く言うのです。「ほら! 僕は今、自分のことを、過剰なほど悪く言ったよ!? 今がチャンスだよ!? 否定して? それによって、間接的に自分の自尊心を満たして!?」
分かりやすく言ってしまえば、そういう意図があるのです。
これはいくらでも例が見つかります。
「どうせ俺なんて仕事ができないし…」
「君はいいよなぁ。いつも誉められて」
「私なんて、どうせかわいくないし…」これらの言葉に、
「確かに、君って仕事、できないよね」
「そうだね。かわいくないよね」などのセリフは、間違っても言ってはいけません。一生恨まれます。
「最初に言ったのはお前だよ」
というツッコミも通じません。注意してください。よって、あなたが相手に嫌われたくないのなら、とにかく毎回毎回、否定してあげることです。
おそらくその人自身、自分の年齢にコンプレックスを持っているのでしょう。
くわえて、自分よりずっと若いあなたと一緒にいることに自信がなく、「いつ離れられてしまうかも…」という不安を常に抱えているのではないでしょうか。だからこそ、あえてそれを口にして、あなたの言葉で、否定してもらいたいと思うわけです。
面倒ですね。
もし面倒だと思うのなら、普段から、「私はあなたのこと、大好き!」
「あなたがいるから、私は毎日が満たされているの…」
「あなたナシじゃ、生きていけない」というように、ひたすら誉め殺してあげましょう。
エサがないからこそ自分から催促するわけで、自らレギュラーにエサを与えていれば、満足して、催促はやめるはずです。逆に言えば、もし別れたいと思うのなら、とにかく「そうだね。初老だね」とか伝えてあげてください。
スッパリ別れられます。うん。スッパリ。というわけで、今回の話が、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。
でも、思います。
僕はどうせ、ケダモノ・おさる・ミトコンドリア・ナマコ・ミジンコ・アメンボと同じレベルの生命体です。
生物としての価値は、たぶん3匹で20円くらいしかありません。
こんな僕は、本当にダメダメです。………。
世界中のネット端末から「本当にそうだ」という言葉が聞こえたことを感じながらも、あなたの幸せを心より願っております。
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- ゆうきゆう(精神科医・心理学者・作家・M)
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特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。 趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。 夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。 アドレスはこちらhttp://sinri.net/
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