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彼が歯磨きをしてくれません。

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こんにちは。
私の悩みを受け止めてくれるのはゆう先生しかいない!!と思いますので思い切ってご相談させていただきます。

私の彼氏は31歳。
もういい大人なのに歯磨きを重要視してません。

残業で疲れてるというのは私も理解できるのですが、ごはんを食べて、私にじゃれついてきて、たいていはそのまま気持ちよさそうに眠りについてしまいます。
一度眠りにつくとまったく起きません。
しかも朝、ぎりぎりまで寝てるので歯を磨かないで出かけます。
最悪です。

彼の仕事は営業です。
超最悪です。

お客さんに嫌がられてないか心配でたまりません。
私自身、人よりにおいに敏感なので時々彼と話すことが嫌です。
別れようかと思うこともあります。

でも、その前に、ゆう先生。
彼のプライドを傷つけず、私のこの気持ちを伝えるにはどうしたらよいでしょうか?

本当に切実に困ってます。
よろしくお願いします。

【27歳 会社員】

ゆう先生の回答

あなたは「ハーズバーグの二要因理論」というものをご存じでしょうか。

人間の行動には、二つの要因があります。

それが、「衛生要因」と「動機付け要因」。

「彼はお風呂に入らないからイヤ」
「給料が安いから働きたくない」

というのが衛生要因。

そして、

「仕事が楽しいからがんばれる」
「彼氏のことがスキだからつきあうの」

というのが、動機付け要因です。

そして重要なのはここから。

ハーズバーグによると、この2つは完全な「二要因」。すなわち、まったく「別な二つ」であるというのです。

すなわちカンタンにいうなら、「やる気と不満は別物」ということなのです。


分かりやすく言いましょう。

あなたは「彼が歯磨きしないことが気になる」。

しかしこれは、どう考えても「衛生要因」でしょう。

もしあなたがどうにかして、彼が歯磨きをするようになったとします。

でも、それによって「もっと彼につきあいたい!」という強い動機付けは生まれないでしょう。

新たに、「顔を洗わないのがイヤ」「鼻毛が出てるのがイヤ」「オナラをするのがイヤ」など、別の要素が次々と生まれてくるはずです。

「歯磨きだけはしないけど他の身だしなみはキチンとしている」なんて男を今までに見たことはありませんので、これらの要素が出てくる可能性は非常に高いでしょう。

すなわちあなたが「別れたい」と思っているのは、単に彼への気持ちすべてが冷めているから。歯磨きだけが原因ではありません。
その証拠に、つきあい始めは、そこまで彼の歯磨きについて気にならなかったのではないでしょうか。

ただ「気持ちが冷めた」というと、なんだか自分が飽きっぽくて悪人のように思えてしまうため、「歯磨きのせいにしている」だけなのです。


さて。
ここまでの前提のもとで、彼への対処法は、たった一つ。

「あなたが磨いてあげること」です。

彼がタラタラしていたり、もしくはベッドに入っているとしましょう。

そこにあなたは歯ブラシに歯磨き粉をつけて、彼の口を優しく開け、ゴシゴシと磨いてあげるのです。

あぁ、なんか燃えます。この状況。

とはいえ、ノーマルな男性であればイヤがります。
そこで「だったら、自分でね」といいながら、笑顔で渡せばいいでしょう。

不思議なことに、人間は「すでに歯磨き粉のついた歯ブラシ」を水で流したりはできないものです。しぶしぶながら洗面所に行き、歯磨きをするはずです。

「歯ブラシを用意する面倒くささ」がネックになっている可能性もあるので、それを目の前に置くだけで、「だったらしかたないか」と思えるもの。

また男性は女性の言葉を攻撃的に取ってしまうことはありますが、無言で道具を用意してあげれば、それは「親切」と取ることもできるので、比較的すんなり受け入れられるはずです。

また何より、あなたが用意してあげることで、「私はここまでしてあげるほど、彼を大切に思っているんだ」と、自分自身に言い聞かせる心理効果もあります。その結果、彼のことを再びスキになってくる可能性も0ではありません。それがあなたにとって幸せかは分かりませんが。

というわけで、何か少しでも参考になることがあれば幸いです。


ちなみに歯で必ず思い出すのが歯医者さん。

先生「痛かったら手をあげて教えてください」

ユウ「はい」

先生「ぶいーん(ドリルの音)」

ユウ「あがががが!(手をあげる)」

先生「大丈夫ですか?」

ユウ「あ、はい…」

先生「ぶいーん(ドリル再開)」

ユウ「あがががが!」


「痛い」⇒「とりあえず待つ」⇒「再開」というサイクルであることが分かりました。

時間が長引くだけだということを悟った僕は、なるべく手をあげないようにするのでした。
僕はいつもこんなライフを送っていますが、あなたと彼の生活がもっと快適になることを、心より願っております。

プロフィール
ゆうきゆう(精神科医・心理学者・作家・M)

特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。 趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。 夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。 アドレスはこちらhttp://sinri.net/

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