私の体は、触られてばかり。

夫とは結婚して10年くらい。
釣った魚に餌をあげないような人ではなく、むしろ気遣ってくれるうえ、愛情もダイレクトに示してくれる温かい人です。

しかし、少し不思議に思うことが一つ。

やたら触るんです。もちろん身体に。

近くにいると、触られない時がないくらいです。

決してイヤというわけではないのですが、このように恋人or嫁の身体をやたら触るというのは、性的な意味合い以外にどのような心理があるのでしょうか。教えてください。

【30歳　主婦】

はい。

「夫が最近、ぜんぜん触ってくれないんです。どうしてでしょうか」
という質問の方が多いこのご時世、こういう質問は幸せかもしれません。

さてこの場合、まず単純に「甘えたい」という心理があります。

特に男性は、女性に比べて、「肌に触れる」ことにたいして、より強く執着するもの。
子供のころから、「男の子がベタベタするな！」と育てられているため、その分、より強く肌に触れあうことを求めるわけですね。

しかし当然ですが、すべての男性が、そこまでベタベタと触りたがるわけではありません。
この違いは何なのでしょうか。

じつは「神経言語プログラミング」という分野では、人間のタイプは３つに分かれると言われています。

それこそが、視覚・聴覚・触覚の３つ。
まさに人間の感じる「五感」のうち、代表的な３つですね。

このうち、どの感覚をもっとも重視しているかによって、その人のタイプが分かれるわけです。

実際にこれは複雑で、すべての人が100％、どのタイプかに分かれるとは言い切れないものがあります。
しかしあえていうなら、目安となるこんな方法があります。

たとえば、あなたの目の前に、カーテンで囲まれた箱があります。
そしてその隣に、司会者がいます。

司会者が、「このカーテンの中には、素敵な異性がいますよ！」と言いました。

「えっ！　本当に！？」
あなたは驚きます。

そこで司会者は言います。

「さて、今からあげるうち、一番最初にやりたいのはどれですか？」

１「カーテンをあけて、異性の姿を確認する」
２「カーテンの中に手を入れて、異性の体を触る」
３「とにかく相手とお話をしてみたい」

「どれもイヤ」は許しません。
とにかく「理想的な異性」がいると思って、強引に選んでください。

…いかがでしょうか。

この答えが、１なら視覚優位。２なら触覚優位。３なら聴覚優位の傾向が強いと言えます。

ある調査によると、北米では、だいたい55％の人が視覚、30％が触覚、15％が聴覚優位になるそうです。
まぁ、それぞれ納得できる比率ですね。

話が大きく変わりますが、男性の性犯罪も、それぞれのタイプによって変わってくるのかと思います。

視覚優位の人は、のぞきや盗撮。
触覚優位の人は、痴漢。
聴覚優位の人は、盗聴。

うん。なんか、話を分かりやすくしようとして、結果的に「どれもダメ」みたいな印象ができてしまいました。すみません。
とはいえ、これはすべて「悪い方向になったとき」の話ですので、とにかくイメージさえつかんでいただければ幸いです。

いずれにしても、この心理テストをやるまでもなく、あなたの旦那様は、かなり「触覚優位タイプ」であると言えるでしょう。

目の前であなたの姿を見ても。そしてあなたの声を聞いても、どこか物足りない。そこにいるのに、それを強く実感しにくい。
あなたを感じる一番の方法こそが、「触る」ことなのです。

こういう人を説得するには、とにかく「触覚」を中心にした言葉を使った方がいいといわれています。

「この指輪があったら、いつでもあなたのことを『感じられるの』。ほしいなぁ」
「新しいコート、すごく『ふわふわしてて、肌触りがいいの』。買っていいでしょう？」

こういう言い方をするだけで、相手には強く伝わるものですよ。試してみてくださいね。

ちなみに上の、男性のタイプによる犯罪傾向という考えにたどり着いてから、「あの有名人が、○○を！」というニュースを見るたびに、「あ、▼▼タイプなんだ」ということばかり考えてしょうがありません。
あの人の時も、あの人の時もそう思いました。

こういう余計なことにばかりカロリーを使う自分を何とかしたいと思いながら、あなたと旦那様の幸せを、心より願っております。

ゆうきゆう（精神科医・心理学者・作家・Ｍ）

特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。アドレスはこちらhttp://sinri.net/

ニンテンドーＤＳから「心理研究家ゆうきゆう監修　マイニチココロビクス　ＤＳセラピー」も発売中。

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