夫に家で食事をして欲しいんです。

小学生２人のいるワーキングマザーです。
満40歳になる夫は、以前から家で食事をせず、お肉とか油系の外食が多く、ついに今年初めに胆石の手術をするほどに。
そのときは軽くすみ、仕事も早くに復帰できたのですが、執刀医から、血液中の脂肪が多すぎると指摘を受けてしまいました。
胆石は何とかなっても、あと10年もすれば、内臓がやられたり、命に関わる病気にかかるのは必至との事。

退院後、少し気をつけていた食生活も、だんだんとまた夜帰ってこない状態になり、元の木阿弥。
ひどい時は、いったん帰宅して夕食は食べず、趣味の買い物にかこつけて外へ行ってしまいます。

食事がまずいのかな、小言を言い過ぎてるかな、と色々私も省みてはいますが、医師や両親からも言われてるだろうと、ぐっとこらえてきました。

何とかうちで食事を摂らせたいのですが、いい方法はないでしょうか。

【39歳　公務員】

はい。ご相談ありがとうございました。

血液中の脂肪が多すぎるというと、高脂血症でしょうか…。
確かにその状態を放っておくと、色々な疾患につながる危険があります。

こんなときに一番なのは、やはり食事療法でしょうね。

うわ。なんか僕、医者みたい。
たまに真面目なコメントすると、自分が自分でないような感触になります。

話を戻しまして。

「食事に気をつけてください」
「はい、分かりました」

で、みんな健康になってしまったら、医者のほとんどは失業するでしょうし、スリムドカンの人も長者番付に載らないでしょう。

「健康に悪いと分かっているけど、つい食べてしまう」
「つい飲んでしまう」という人は多いもの。

これは誰だって、思うところがあるのではないでしょうか。

特に食欲というのは、手軽に欲求を満たせる手段。
たとえばヤケ食い、そしてヤケ酒など、ストレスを抱えたときに、せめて食事やお酒を思うままに詰め込むことで、ストレス解消しようとする人もいるはずです。

それは、「体によくないこと」や「一般的にはいけないこと」を、あえてやることによって、禁を破る快感があるからです。

ヤケ食いには「俺は、虐げられる弱々しいイイ子ちゃんじゃない！　こんなことまでやってしまうんだ！」というような、反発的な気持ちが込められている可能性があるのですね。

ちなみに「ヤケＨ」というのをやる人は少なかったりします。
これはパートナーが必要ですし、また運良くパートナーがいたとしても、普段から
「ねぇ、あなたぁ…」
「今日は疲れてるんだよ…」
を繰り返している場合、１ミリも「禁じられてること」ではないからですね。

はい。恒例で話を戻しましょう。

さて、それを踏まえて、ちょっと思い返してみてください。
あなたのセリフの中に「小言を言い過ぎてるかな」という言葉が出てきます。

男性は女性の言葉にたいして敏感なので、たとえ「ちょっとだけ」であっても、極度のストレスになることがあり得ます。
そんな場合に反論すると、さらなる逆襲にあいますので、多くの場合、男性は
「逃げます」。
実際に旦那さまが外にいってしまうのも、もしかしてそれが原因なのかもしれません。
そしてそのまま禁じられている食べ物（なんかセクシーですね）を口にしてしまうこともあるのです。

また小言を言っていなくても、相手にたいして無意識に「言いたいけどガマンしている」という気持ちが伝わることもあります。
そして料理を作っても、「私が、わざわざあなたの健康のために作ってやったんだから、食べなさいよ！？」という雰囲気が伝わると、相手はストレスを感じてしまいます。

よってあなたへのアドバイスは、「優しく勧めること」。

まずは野菜料理を作ってください。
ほうれん草のソテーや野菜スープなど、ちょっとしたもので構いません。

そしてこんな風に勧めるのです。

「あなたのために本を見て作ってみたから、一品だけ食べてくれたら嬉しいな」

「作ってみたから」という『理由』。
そして「一品だけ」という『限定』。
さらに「嬉しいな」という、強制ではない『感情』。

これだけで、相手は確実にその料理だけでも食べてくれるはずです。

旦那さまの血中のアブラの量が少しでも下がって、逆に夫婦のラブの量がさらに上がることを、心より願っております。