医者になりたいのに、血が恐い。
私はいま医者になりたくて一生懸命勉強をしているのですが、一つ問題があります。
私は血が恐いんです。
自分の血は全然恐くないんですが…。
血が大丈夫になる方法はありませんか?
医者になってたくさんの人を救いたいです。
【15歳 中学生】
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はいっ。ご相談ありがとうございました。
医者であっても、みんながみんな、機械のように完璧な人間であるとは限りません。
…そんなことを言うまでもなく、僕の存在がそのことを証明していますね。たとえば僕の知り合いの外科の女医さんも、研修医時代に「手術中の切開」を見て、気持ちが悪くなって退室してしまったそうです。
しかし現在、彼女は第一線で活躍しています。僕も、「じわじわと生々しい死」の話が恐くてたまりません。
たとえば「爆発で体が吹き飛んだ」とかなら、それほど恐くないです。
「高いところから落ちてグシャーン」とかでも、恐くありません。でも、「深くリストカットして、その手首をお風呂につけておく」というのは、ものすごく生々しくて、イメージしただけでも手が震えてきます。あへぇ。
また、「首を絞められて、少しずつ意識が遠のいて死んでいく」というのもかなりリアルで気分がwわるくなりそうでこれをかいtてっ#、これを書いている今も、手が震えて打てません。
いや、ちょっと作りました。とはいえ、現実で「治療の現場」になると、不思議とそこまでの生々しさは消えてしまいます。
「慣れ」ももちろんありますが、それ以上にそれは「治療対象のケガ」であって、いつの間にか「恐怖」とか言っているヒマがなくなるわけですね。
でも人間である限り、誰でも血が恐いのは当然。
逆に言えば、たとえば外科医が血が大好きだったらどうでしょうか。
おそらく無意識に、
「うおー、たくさん出たー! こっちの血管切っちゃったら、もっとたくさん出るかな、わくわく…」
なんて思ってしまう可能性も大です。恐いですね。そう考えると、血が恐いからこそ、色々な治療をよりスピーディかつ効果的に行うこともできるはずです。
また、「それでもどうしても恐い…」と思うのなら、ズバリ血を見なくて済む科に行くのも良いでしょう。
内科や精神科などは、比較的血を見ることは少ないです。とはいえ、たまに患者さんが転んで体を切ったときなど縫わないといけませんが、血も少量ですので、実際に目の当たりにしてみると、それほどの恐怖ではありません。
あなたは医者になりたい。
その際にいろいろと迷うこともあるはずです。しかしそんなときに、減点法で判断するのは、やめた方がいいでしょう。
これから先、「勉強ができないから…」「体力がないから…」というような、小さなマイナスの理由ごとに、道を変えなければいけなくなります。とにかく何かで迷ったときの一番の判断基準は、「最高のプラス」だけを考えることです。
あなたは確かに血が恐い。
しかし「たくさんの人を救いたい」と思っているのなら、そのまま突き進んでください。恐怖にはいくらでも慣れていきますが、最初から強い意志のない人が、その気持ちを持っていくことはまれ。
そういう意味で、すごく貴重です。
自信を持って、前に向かってくださいね。ちなみに僕自身、大学一年生の時、「ゆうき君は、何科に進むの?」と言われたとき、
「サンマをハシで切り分けて食べるのが得意だから、外科かな」
と、真面目に答えたことがあります。
大学生とは思えません。
今これを書いていて、「あー幼稚園生すらも言わないー」と思いました。こんなレベルの僕でも医者になっているので…と開き直るつもりはありませんが、あなたも気持ちを楽にして、日々過ごされることを、心より願っております。
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- ゆうきゆう(精神科医・心理学者・作家・M)
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特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。 趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。 夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。 アドレスはこちらhttp://sinri.net/
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