カラオケって、何をする場所なんですか？

相談の内容ですが、私はカラオケが大の苦手です。

しょうもない悩みかもしれませんが、歌う、歌えない、以前に歌を知らないのです。

知っていれば人前で歌うことはできます。
ただ、流行の音楽はまったく聴かず、聴くとしても、洋楽やクラシックなので皆の話についていけません。

このことによってカラオケが大好きな彼氏にも「お前といてもおもしろくない」などと言われ、無理やり流行曲を聴かされたりもします。
これが私には苦痛でなりません。

友達からの誘いもたいていは「カラオケ行こう！」っていう流れになるので、いつも断っていたら孤立してしまいました。

音楽を知らないだけでなぜこんなにもつらいのか、不思議でなりません。
今では音楽の話になるのが嫌で、大学に行っても音楽好きな友達を見かけると逃げるようにしています。

こんな状況をどうにか直したいのですが、私は一体どのように振る舞えば一番いいのでしょうか。

【19歳　大学生】

はいっ。カラオケを「歌を歌う場所」と思っている人の、なんって多いことか。

大の勘違いです。覚えておいてください。ここ試験に出ます。

カラオケは、「歌を聞く場所」なのです。

人は、人の評価ナシには生きていけません。

たとえばブログで、自分のセクシーな写真や、さらに裸などを公開する女性って多いですよね。
これは必ずしも、「本人がＨ好きだから」ではないのです。

誰にも「自分ってどういう人間だろう」という、評価を求める気持ちがあります。
そしてその気持ちは、「自分が外に見せない部分」ほど、強く表れるものなのです。

「裸」は、その最たるものでしょう。
男性で露出をする人もいたりしますが、その根底にはそんな気持ちがあるのです。
しかし、女性にはそれができません。

だからこそネットでみんなに見せることで、
「綺麗な肌ですね！」
「すごくスタイルがいいです！」
というように誉められることで、強い安心を感じるのです。
そうすると気をよくして、もっとたくさんの写真を公開します。
それを知っているからこそ、閲覧者たちはより誉めまくるわけです。

それを見習って、僕もそういうサイトを試しに見たときに、誉めてみたことがあります。

「セクシーです！」

なんだか、書いていて単に自分のサイトを宣伝しているだけのようにも感じました。

それはそれとして、とにかく「外には出さない部分」だからこそ、より強く他人の評価が気になるもの。

これは「歌」でも同じこと。
普通、日常の生活で、歌うことってほとんどありませんね。あったら微妙です。
しかし、カラオケでは、それが普通に行われます。

ですのでそこで歌っている人は、誰もが、それこそ自分の肌をネットで出したときの乙女のような、ドキドキの気持ちを感じているのです。
特に感情を込めて歌う人も多いですし、そういう意味では「たまった××を外に出す」わけで（××に入るのは『感情』です）、まさにアレに通じる部分もありますね。

ですのでそれを「誉められた」ときは、それこそ「カッコいい」とか「仕事ができるね」とか以上に、その人の気持ちに響くのです。

逆にそんなときに相手に何も言われず、さらに「私、歌が好きじゃないから…」と引き気味でいられたら、もんんんんのすごいショックです。
それこそ肌を見せたときに、「私、そういうのあまり好きじゃないから…」と言われるのと同じショックなのですね。

ですので彼が「おもしろくない」というのも、それが原因。
あなたは「歌わない」から怒っていると思うかもしれませんが、本当の理由はそこではないのです。

よってとにかく「うまい！」「素敵！」「いい！」という風に、相手のことを誉めること。
言葉は何でも構いません。
何も言えなければ、単に「聞き入っている」という表情だけでもいいのです。

あなたの歌はたとえヘタでも、すんごい古い歌でも、誰も知らない洋楽でも、またはそれこそ棒読みであっても、まったく構いません。
とにかく「参加して、一緒に楽しみ、そして誉めてくれる」というのが一番なのです。

僕の十八番はいつでもピンクレディーですが、あなたと彼が、より濃密にピンクな関係を築かれることを、心より願っております。

ゆうきゆう（精神科医・心理学者・作家・Ｍ）

特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。アドレスはこちらhttp://sinri.net/

ニンテンドーＤＳから「心理研究家ゆうきゆう監修　マイニチココロビクス　ＤＳセラピー」も発売中。

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