夫がひとりになりたがるんです…

いつも、楽しみに拝読させていただいております。

家族は、私と娘と３人、特に問題もなく平穏に暮らしています。

夫は、幸せだとは言うのですが、家族とあまり出掛けたがらず、休日はいつも一人で美術館とか本屋とかにぶらっと出掛けていきます。

仕事から帰っても、夕食を済ますと、部屋に一人でいたがりますし、
「孤独になりたい、ひとりになりたい」
としょっちゅう言います。

妻としては、なんだか寂しい感じがしますが、現在の生活に不満があるからなのでしょうか。

また、疲れていて病気にでもなるのかと心配にもなるのですが、ほおって置いても大丈夫でしょうか。　

【47歳　主婦】

ご相談、ありがとうございました。

たいていの男性は、会社では、たくさんの仕事に忙殺されます。
あれだけ好き勝手にやっているように見えるホリエモンですら、色々な圧力と戦っています。

仕事をしている限り、誰でも「社会人」という仮面をつけて、さまざまなクサリや敵と戦わなければいけないのです。

また家庭ではどうでしょう。

いかに愛する奥様や娘さんと、楽しい会話が行われているようでも、実は男性は、女性ほど会話が得意ではありません。
「何を話したらいいんだろう」
「何て答えるべきだろう」
と考えたりして、つい疲れてしまう可能性もあります。

また何より「いい父・いい夫でないと」という、無意識の義務感なども抱いてしまうことでしょう。

しかし、たった一人になった瞬間、それらの仮面や義務は、すべてなくなります。

男には、誰にも干渉されない時間や場所が、必要なのです。
分かりやすく言えば、自分の「領地」。
それこそ本能的に、「これだけは自分の思い通りになる」という場所が必要なのです。

もし女性に分かりやすくたとえるなら、「男性が一人になったときの快感」は、化粧をすべて落とし、下着もすべて外して、お風呂につかったような状態と同じです。
そう考えると、少しだけ理解しやすいのではないでしょうか。

逆に女性は、「領地」よりも、「人との関係性」の中に、自分の安らぎを見いだそうとするもの。
そしてあなたは、夫との関係性がうまく行っていないのではないか、と不安なのではないでしょうか。

だったら、心配いりません。

そして大切なのは、その夫の気持ちを、「男として当然」なことと理解してあげること。

さらにそれを受け入れて、
「その領地を尊重してあげること」です。

具体的には、「その領地では、相手が領主、自分がメイドさんである」とイメージしてください。

言葉の選定に微妙に自分の趣味が入りましたが、とにかく「使用人」でも「小間使い」でも何でも構いません。

部屋に入るときはノック。
そして「失礼します」や「入りますね」というように、敬語を使ってから入る。
さらに入るときは、おいしいお茶かコーヒーを持って行ってあげる。

これだけで男は「おおっ！　分かってくれてるじゃないか、キミィ！」と思って、喜んでくれるモノです。
それによって「領地」感は比較的早く満たされ、家族との時間も、さらに大切にしてくれるはずです。

また可能なら、たまには娘さんに、「このお茶、持って行って」と行かせてもいいでしょう。
お父さん、さらに大喜びです。僕なら狂喜乱舞です。

いずれにしても大切なのは、決して責めないこと。
そして、その必要性に関して、理解してあげること。
さらにメイドさんのように、お茶を入れてあげることです。

非常に男に都合のいいことばかり語りましたが、これこそが心理学的な正解です。僕のハート的にも正解です。
どうか覚えておいてくださいね。

最近生まれて初めてメイドカフェに行ってみたら、２時間待ちで入れなかった僕ですが、あなたのご家族の幸せを心より願っております。

ゆうきゆう（精神科医・心理学者・作家・Ｍ）

特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。アドレスはこちらhttp://sinri.net/

ニンテンドーＤＳから「心理研究家ゆうきゆう監修　マイニチココロビクス　ＤＳセラピー」も発売中。

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