すぐ適当なウソをついてしまいます。

ご相談に乗っていただきたいのは、私のウソをついてしまう癖です。

自分が不利な状況になったときや、面倒くさいとき、適当なウソをすぐ言ってしまいます。
遅刻したときに
「家で大事な用事があった」とか
「ちょっと風邪ひいちゃって」とか。

とにかく自分が不利な状況になると、頭で考えるよりも先にウソがでるようになりました。
言ってしまった後にいつも後悔します。

この癖を直したいのですが、なにか良い方法はありますか？

【21歳　学生】

頭で考えるより先にウソが出る。
素敵です。

実際にヘタにウソをついてしまうと、あとが大変ですよねぇ。

「遅刻してすみません。祖父が入院して…！」
「あれ？　前にも入院していたって言ってなかった？」
「あ、あっ！　いや、あれは父方の祖父で！　今度は母方の祖父なんです！」
「そうか…。大変だね。どんな病気なの…？」
「…え？　いや、そう、大変な病気で…」
「…どんな？」
「カ…カゼです！」
「カゼくらいで！？」
「あ、いや、やっぱ違います」
「………何なの？」
「……そ……」
「………」

「想像妊娠です！」

「………」

たぶんここまで言えば、もうそれ以上追求されることはないと思います。あらゆる意味で。
いずれにしても、ウソはウソでひたすら塗り固めていくしかありません。

とはいえ、ウソは人間関係の潤滑油。

たとえば会社で遅刻したときに、

「どうして遅刻したんだね？」

「いや、実は最初はやる気が高かったこの仕事も、時間と共に少しずつ飽きが来てしまって、出社が少しずつおっくうになっていました。くわえて社内での人間関係も悪化していて、いつもお局の鈴木さんの視線が気になっているのもストレスです。そして上司であるあなたの叱責も頭が重く感じています。これらのことが要因となって、出社の時間が遅くなったと考えられます」

なんて正直に話したら、人間関係は確実にヒビが入るでしょう。

それよりは、たとえウソでも「バスが遅れた」とか言ってもらった方がまだマシです。

また当然ですが、デート中に美人が通りがかって、彼氏がそれをつい見てしまった場合。怒る彼女に、

「いや、正直、君に少し飽きてるんだ。そんなときに君より少し綺麗で足が長くて色っぽい女の子がいたから、つい見ちゃったんだ。あ！　だからって心配しないで！　別にすぐに浮気するとかじゃないから。たぶん」

なんて恐ろしく正直に心象風景を言葉にしたら、彼女に殺されるはずです。

それよりは、

「いや、あの人の着てた服、いいな、と思って。キミが着れば、もっと綺麗なのになぁって思ったんだ」

というセリフの方が、たとえ見え見えのウソでも、嬉しく感じるのではないでしょうか。

以上の事実より、ウソは人間関係において必要なものだということが示されました。（証明終）

というわけであなたも、そういう日常的なウソで罪悪感を抱く必要はありません。

それでも、あなたがどうしてもウソをつきたくない！と思うのなら、とにかく「謝り続ける」こと。

言い訳をせず、ただ「すみません！」「ごめんなさい！」と連発していれば、それだけで相手が許してくれることもあるでしょう。