よく“S”と勘違いされるのですが…
私は普段の物腰や言動がきついせいか、よく「どSだよね」と言われます。
またなぜか言ったこともないのに「ふんあなた恥ずかしくないの出直してきなさいよ」みたいなことを言ってくださいと頼まれます(プライベート含め不特定多数)。
私は自分を屈服させてくれる強い男にあこがれているのですが、どうもそういう人に出会えていないように感じます。
自分では「どM」だと思っているのですが。
この状況を心理学的に説明するとどうなりますか?
自分にはいじめられたがりの男性が合うのでしょうか?
【30歳 スポーツインストラクター】
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SかMか。
深遠なご相談を本当にありがとうございました。水を得た魚のようにご回答させていただきます。
実際にSとMは二面性があることが知られています。
たとえばSの人。
この人は、誰かをムチ打ったりイジメたりしながら、快感を得ます。
しかし同時に、その相手の被虐的な状態を見つめながら、「もし私がこの立場だったら…」と思いながらも快感を得るそうです。逆にMの人。
この人はイジメられることで快感を得ています。
しかしやはり、同じくイジメる人の気持ちにもなり、何かを強制的に壊していくことに快感を得たりするようです。ここで想像してみてください。
たとえばあなたが、誰かに「僕のカサブタを剥がしてください!」と頼まれたとします。
そしてそれをOKして、やってあげたとします。この場合、何より剥がすあなた自身が痛かったりしませんでしょうか。
ややもすると、本人以上に痛くてたまらないはずです。人間は想像力があるため、「相手の立場」になります。
その結果、SでもMでも、表裏一体の快感を得るわけですね。
いずれにしても共通するのは、「何かを壊したい」という欲求。
それが、行動として外に向かうか、内に向かうか、というだけの違いでしかないのです。ですので、あなた自身、SとMの二面性を持っていても、まったく不思議ではありません。100%SかM、なんて人はいないのです。
参考になりますでしょうか。
そしてもう一つ。
こういう考えをすることもできます。あなた自身、Sとして周囲に振る舞うことで、「反発」を期待している。
「巨人の星」の星一徹が、息子である飛雄馬に、わざと厳しく当たることで、より発奮させるような気持ちになっている可能性があります。
ある意味、「自分を屈服させるSを育てているorふるいに掛けている」わけです。
しかし!
実際に現在、男の立場は昔ほど強いわけではありません。女性にたいして少しでもS的に振る舞うと、それだけで「セクハラ」「パワハラ」と怒られてしまう時代です。
よってあなたの育て方を超えてSになってくれる男は、非常に少ない可能性があります。
ですのでアドバイスとしては、時に弱くMな面を見せてみることも大切ではないでしょうか。
普段がSな分、Mな面がよりインパクト強く響くこともあります。それが男性の被虐心に火をつけて、あなたにたいしてより強くリードしてくれるかもしれません。
うん。ガンバです。
「ふんあなた、こんな回答で恥ずかしくないの出直してきなさいよ」と言われる可能性を考えると微妙にゾクゾクしてしまう自分がいます。こんな自分は、たぶんあなたの求めるSにはなれないかもしれませんが、それでもあなたの幸せを心より願っております。
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- ゆうきゆう(精神科医・心理学者・作家・M)
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特技は、たて笛のテストを口笛でごまかすこと。 趣味はバンジージャンプ。落ちるときの情けない顔は天下一品。 夢はワイルドブルーヨコハマの跡地を買い取って、セクシーピンクヨコハマにすること。読者数138000人のメルマガ「セクシー心理学」を運営している。 アドレスはこちらhttp://sinri.net/
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